フライトナースが乗るドクターヘリとは

当サイトについて

私は子どもの頃から看護師に憧れていました。長じてテレビで救急医療のドラマを見たことから、救急センターのような医療現場で看護師として働きたいと考えるようになりました。そして看護師の資格をとったときに救急外来のある病院に就職したのです。その後、経験を積み重ねて、ついに救急医療の最先端であるドクターヘリの乗務員、フライトナースになることができました。まだまだ上を目指して勉強をしている過程ですが、フライトナースという職業の存在を広めたくて、このサイトを作ってみました。

プロの救急救命士だけが乗れるドクターヘリって?

一分一秒を争う急患に対応するためにドクターヘリに乗って、フライトドクターとともに患者さんのもとに駆けつけるのがフライトナースです。ドクターヘリに乗るのは、フライトドクターとフライトナースの他にヘリコプターのパイロットと整備士だけです。時として、研修医とフライトナース志望の看護師が乗る場合もありますが。

プロの救急救命士だけが乗れるドクターヘリって?

ドクターヘリの出動は?

ドクターヘリは常に出動の準備が出来ていますが、どういう場合に出動するのかというと、まず消防署からの要請があってから出動します。消防署は一時通報を受けた段階で要請をするか、現場の救急隊員の判断でドクターヘリの要請をします。時には、他のドクターヘリを持たない病院から依頼があるときもあります。
他の病院から依頼があるケースは、その病院で対応できないため、対応のできる病院に搬送したいけれども、緊急性が高いため救急車での対応が無理な場合です。ドクターヘリの要請があると、フライト当番のクルーにはホットラインで連絡が入り、病院内のどこにいてもすぐに出動出来る体制をとっています。

ドクターヘリの中の機器

ドクターヘリの中には様々な機器や器具が積まれています。目立つところでは、患者さんを搬送するためのストレッチャーがあります。患者さんを固定するためのバックボードは成人用と小児用と乳児用があります。
そしてドクターヘリ内は騒音が激しいので、常にヘッドセットをつけて会話をします。医療器具も耐空検査と電磁干渉が起きない機器が用意されています。例えば、シリンジポンプや除細動モニター、吸引器などがその対策を施されています。危険な現場にも向かうのでヘルメットや感染防御具も人数分常備しています。

ドクターヘリに持ち込むバッグ

ドクターヘリの出動時は一刻を争いますので、医療器具は必要と思われるものを予め用意して、ドクターヘリに積んでいきます。用意しているバッグは病院によって違いはありますが、ドクターバッグ、外傷バッグ、小児バッグといった分類で役割別に用意されています。ドクターバッグには、救急の現場に必要な器具や薬剤を詰めています。
外傷の患者さんは、治療方法や必要な医療器具が変わってきますので、外傷バッグを準備しています。外傷バッグには血管に刺して点滴代わりにする骨髄針や胸腔ドレーンなど外傷特有の道具が入っています。小児バッグには、小児用のサイズの医療器具が用意されています。基本はドクターバッグで、要請の内容によって、外傷バッグや小児バッグを併せ持つことになるのです。