フライトナースが認定看護師を目指すのであれば、やはり救急看護分野ということになります。救急看護の分野で実務経験を積んでいますので、さらにその上のレベルアップとスキルアップを目指して行くには認定看護師の資格は最適な目標となります。
救急看護認定看護師とは、救急看護に関する知識と熟練した看護技術を持ち合わせ、水準の高い救急看護を実践できる看護師のことです。救急看護認定看護師になるためには、今までの実務経験に加えて、さらなる知識と技術を身につけていく必要があります。そのためにはまず救急看護についての意識を変えることからスタートして、そこに新たな知識と技術を積み上げていきます。
・救急患者は、時と場所を選ばず発生しますから、救急看護はありとあらゆる場面で行われることを再認識しましょう。
・救急看護の対象となるのは、突発的な疾病、事故による外傷、感染症、中毒などの多種多様な疾病や外傷に見舞われた患者とその家族です。
・看護師は、一刻を争う場面で、わずかな情報から患者の状態を判断し想定される急激な状態変化に対応した看護援助を行います。
・救急看護は、患者の発症時から社会復帰するまでをカバーする幅広い領域だと再認識しましょう。
救急看護の認定看護師教育機関は現在全国で4カ所です。そのうち日本看護協会の看護研修学校の学科の特徴をみていきましょう。
研修期間は約7カ月で、救急看護に関する専門的な知識と技術を駆使した治療と看護をバランスよく使い分けて、患者とその家族の抱える問題を緩和させることができる、救急看護のエキスパートの養成を目指したカリキュラムの構成をしています。すでに実務経験の中で獲得している知識と技術を理論的根拠を用いて体系化して、さらに最新の幅広い知識と技術を各専門領域の講師から学んでいきます。必要とされる時に確実に救命技術を提供できることはもちろん、事態に応じた救命技術、急変時の対応を指導ができることを目的としたカリキュラムを組んでいます。
具体的なカリキュラムは以下のようになっています。
共通科目(看護管理、リーダーシップ、文献検索・文献購読、情報管理、看護倫理、指導、対人関係、臨床薬理学、医療安全管理)150時間、専門基礎科目(救急看護概論、救急患者の主要病態と治療、救急患者と家族の心理・社会的アセスメント、災害急性期看護)120時間、専門科目(救急患者のフィジカルアセスメント、救急看護技術、急性症状とケア)150時間、演習210時間、実習180時間の合計810時間となっています。
これらをすべて修了して、認定審査に合格したとき、さらにレベルアップしたフライトナースとしての自分を発見することになるのです。
当サイトについて
私は子どもの頃から看護師に憧れていました。長じてテレビで救急医療のドラマを見たことから、救急センターのような医療現場で看護師として働きたいと考えるようになりました。そして看護師の資格をとったときに救急外来のある病院に就職したのです。その後、経験を積み重ねて、ついに救急医療の最先端であるドクターヘリの乗務員、フライトナースになることができました。まだまだ上を目指して勉強をしている過程ですが、フライトナースという職業の存在を広めたくて、このサイトを作ってみました。